東京本社のNです。ひかり電話ルーター「PR-S300NE」のSIPクライアントとしてYamahaのルーター「NVR500」を接続してみました。
奥がNTTが設置していたひかり電話ルーターの「PR-S300NE」です。
手前が今回SIPクライアントとして設置する「NVR500]で、これにアナログ電話機を接続してみます。
NVR500はひかり電話対応となっており、ひかり電話ルーターを置き換えることもできますが、今回はSIPクライアントとしてアナログ電話機を接続して通話ができるようにします。
NGWにひかり電話を設置・接続する例はサイトに多数あるのですが、クライアントとして接続する例は見つかりませんでした。
SIPクライアント機能があるので接続できないはずは無いのですが、相性とかあるのでやってみないとわかりませんね。
ひかり電話ルーターには既に配下に別のルータやら無線LANが接続されていて、PPPoEスルーとして設定されているはずです。
既存の設備には手を加えずに、PR-S300NEのLANポートにNVR500を接続して使います。
まずは、設定用のノートPCをPR-S300NEの空きLANポートに接続します。
NTTの工事の人が設置時に時に書き残していったメモを元に
http://192.168.1.1
をブラウザに打ち込んで画面を表示します。
ID/PASSの入力画面が出てきますので、
ID: user Password: XXXX ←実際はXXXXではありません
を入力し、管理画面にログインします。
デフォルトでDHCPが有効になっているようで、すぐに管理画面にアクセスができました。
まさか出来ないだろうと思いながら、配下の既存のルーターにつないだ無線LANから192.168.1.1に接続してみると・・・
何と接続出来るじゃないですか!!
既存ルーターのWAN側に接続されているはずなのに、勝手にルーティングしてるのね。
さあ、ここで電話設定を確認します。
SIPクライアント登録というのは内線登録を意味するので「電話設定-内線登録」を選択します。
内線番号の3番にNVR500を設定してみます。
登録状態が未登録なので「編集」をクリックします。
なるべくデフォルトで動作確認を行うため、ここではパラメータをいじらず、通知番号・着信させたい番号だけ設定変更します。
ユーザーIDとパスワードだけメモしておきましょう。
次に、NVR500側の設定です。NVR500は初期化済みのものを使用します。
NVR500はまだネットワークに接続せずに、ノートPCをLAN側に接続して、
http://192.168.100.1
をブラウザで開きます。
ID/PASSを入力するポップアップが出てきますが、初期状態では設定されていないので、エンターキーで先に進みます。
管理メニューが出るので、まずは「詳細設定と情報」ボタンを押します。
LANの設定(IPアドレス、DHCPサーバー)の設定ボタンを押します。
ここでLANポートのプライマリ・I`Pアドレスを、ひかり電話ルーターと同じセグメントに設定します。
若い番号はDHCPで重なる可能性もあるので、192.168.1.253 を入力しています。
また、DHCPサーバ機能は使わないので、チェックを外します。
設定の確定ボタンを押すと確認の画面がでるので、そのまま進めます。
ここでNVR500からノートPCのLANケーブルを抜きます。
このLAN側のケーブルをひかり電話ルーター「PR-S300NE」のLANポートに接続します。
ここからはノートPCを配下の無線LANにつなぎ直し、新しいアドレス 192.168.1.253 でNVR500に接続します。
再度管理画面を開きます。
今度は「電話の設定」ボタンを押します。
さらに「TELの共通設定」-「基本設定」へと進みます。
「基本設定(TEL1ポート)番号設定」の「番号設定」項目の「自己SIPアドレスの登録」のリンクをクリックします。
ここの 「電話ユーザ名(発信、着信で使用)」 に着信する電話番号を市外局番から入力し「接続の確定」を押します。
前のメニューに戻り、「VoIPの設定」-「VoIPの基本設定」を表示します。
「VoIP機能」を「◎使用する」にチェックし、設定の確定を押します。
最後にやっとSIPパラメータの登録に進みます。
前のメニューに戻り、「VoIPの設定」-「IP電話サーバの設定」を表示します。
ここで追加ボタンを押します。
先にメモっておいた、ひかり電話ルーターのパラメータをここで設定します。
SIPアドレス 3@192.168.1.1
サーバアドレス 192.168.1.1
ユーザーID 0003
パスワード [先にメモしておいたもの]
発信時のプレフィックスは、TEL1ポートの「直接」をチェックしておきます。
このプレフィックスとは、ダイヤル時の先頭につける番号(トーン)で、これにより発信する経路を変えることもできます。
設定したら「設定の確定」ボタンで完了です。
正常に設定されていれば、NVR500の管理画面のトップの一番下に接続ステータスが表示されているはずです。
NVR500のTEL1ポートにアナログ電話機のモジュラージャックを差し込んでテストしてみます。
受話器をあげて、自分の携帯電話にダイヤルすると呼び出し音が!!成功です。
内線呼び出しも、受話器を上げて1番を押すと、ひかり電話に接続された電話機が鳴りました!!これも成功!
内線通話も問題なさそうです。
保留や内線転送は・・・ダメです・・・
ひかり電話ルーターに接続された電話機ではフッキングで保留が出来る、相手にメロディーが流れるのですが、NVR500に接続した電話機ではフッキングやフラッシュボタンなど色々タイミングも含めて試しましたができません。
ルーターの管理画面から、フッキング秒数も小数点単位で調整するも・・・ダメです・・・玉砕!
NVR500をSIPクライアントとしてひかり電話ルーターに接続して発着信するという目的は達成できたのですが・・・ここで終了!
保留や転送が出来ない電話じゃ実用性が今一歩ですね。